「やっといいパパが見つかった!」と喜んだのも束の間、後日、自分の動画がアダルトサイトで売られているのを知る──。こんなケースが実際にあるんです。
今回は、パパ活で横行する盗撮行為について徹底解説していきます。
特にパパ活初心者の女性は餌食(えじき)になりやすいですから注意してくださいね。
パパ活はどんな場面で盗撮される? 目的は?
パパ活中のどんな場面で盗撮されてしまうのか?またそういったゴミパパの目的について紹介したいと思います。
大人の場面が圧倒的に多い盗撮
一番多いのは、大人(性行為)の場面です。一緒にホテルに入った後、シャワーの間に隠しカメラを仕込まれて行為を盗撮されるケースがよくあります。
相手の自宅での盗撮被害も多いで、パパの自宅に行くのは絶対にやめましょう。自宅は盗撮以外にも、あらゆる危険が存在します。車に乗るのも、同じ理由で避けたほうがよいでしょう。
男が自分で楽しむために動画を盗撮する場合が多いですが、悪質な例ではPornhuber(ポルノハバー)やXVideos(エックスビデオ)、FC2動画アダルトなどのアダルト動画投稿サイトに利益目的で投稿されたり、脅迫に使われたりすることがあります。
このほか、勝手に「個人撮影アダルトビデオ(個撮AV)」として販売された事例すらありますから、注意してください。
顔合わせ時の盗撮にも注意が必要
大人の場面以外では、初回の顔合わせ場面の盗撮も多いです。男が趣味として動画を集めるケースがあるほか、パパ活ブログなどを運営していて「こんな子に会った」といった投稿に使われたり、TwitterなどのSNSで流されたりする例もあります。
パパ活盗撮:よくある手口と方法
ここでは主に盗撮に使われる機器について解説します。スマートフォンを真っ先に思い浮かべるでしょうが、実際には様々な機器が使われます。
また、盗撮初心者は1台のカメラを使いますが、手慣れた常習者や販売目的の盗撮者は、動画編集のためにいくつものカメラを仕込む傾向がありますから、周囲をよくチェックしてください。
盗撮にスマートフォンを使うケース
最も初歩的で一番多いのが、スマートフォンを使うケースです。パパと会ったらまず、スマートフォンの位置を確認しましょう。ジャケットの胸ポケットに入れてレンズをこちらに向けていないか、持ち方が怪しくないかなどをチェックします。
カフェやレストランなどに入った後も、スマートフォンの位置は要チェック。カバンに入れてあってもレンズがこちらに向いていないか確認しましょう。
盗撮にビデオカメラを使うケース
市販のビデオカメラを使うケースも多いです。最近はビデオカメラのコンパクト化が進んでいて、YouTuberがよく使うGoProなどは手のひらサイズで高画質です。夜間撮影機能を使えば、部屋が暗くてもきれいな画像が撮れます。
ビデオカメラがよく仕込まれるのはカバンです。カバンが不自然な場所に置かれていないか、穴が開けられていないか、レンズが見えないかをよく確認しましょう。
手提げの紙袋や箱(段ボール箱やティッシュ箱など)に仕込むケースや、タオルや服で隠すケースもよくあります。紙袋や箱の位置、穴、不自然な場所に積まれたタオルや服がないか、チェックしましょう。
専用の盗撮カメラ(スパイカメラ)を使うケース
「スパイカメラ」や「隠しカメラ」でインターネット検索してみてください。防犯用や会議記録用という名目で、非常に多くの製品が販売されているのが分かります。
これから、よく使われるタイプのスパイカメラを紹介していきましょう。どの製品も長時間の動画撮影と音声録音が可能で、暗視機能がついているタイプもあります。
■ペン型スパイカメラ
BBIDSW スリムタイプ
ペン型は、ジャケットの胸ポケットに挿して盗撮するケースが多いです。部屋ではベッドが撮影できるような高さの場所に置かれたり、胸ポケットに挿したまま、あるいはカバンのポケットに挿したりして使われます。
■モバイルバッテリー型スパイカメラ
Genericモバイルバッテリーカメラ
モバイルバッテリー型のカメラもよく使用されます。穴が多いので怪しまれにくく、比較的大きいので暗視などの機能が充実していて高画質・長時間の録画が可能とあって、盗撮者に重宝されています。どこに置いても不自然な印象を与えません。
■USBアダプター型スパイカメラ
スマートフォンや電子タバコなどの充電に使うUSBアダプター型スパイカメラを使うケースもよく使われます。ただし、盗撮者にとってはコンセントの差し込み口にカメラが固定されてしまうのが難点ですから、撮影できる場所に誘導するなどの不自然な行動を取ることが多いです。
■置時計型スパイカメラ
レンズが見えないためにバレにくいのが特徴です。ホテルの部屋に置時計はないはずですから、よく確認しましょう。
女性に指摘されると、「時間が過ぎないようにアラームをセットしたいから」などの言い訳を用意していることも多いですから、注意してください。怪しければ位置をずらしてしまいましょう。
■眼鏡型スパイカメラ
相手の顔を撮りたい場合に使われるのが、眼鏡型スパイカメラです。初回の顔合わせの時や性行為中に撮影します。フレームの端ではなく、鼻あての中央にカメラが仕込まれているタイプもあります。
■パパ活盗撮で使われるその他スパイカメラ
ACアダプター型、火災報知器型、USBメモリー型、ボタン型の極小タイプなど、様々なスパイカメラがあります。周囲をよく観察して不自然な物が置かれていないか、レンズが見えないか確認しましょう。
火災報知器型は多くの場合、ベッドの真上に設置されます。他の火災報知器とタイプの違うものが設置されていれば怪しいと思いましょう。ボタン型の極小カメラを見つけるのは難しいですが、低画質のものが多いため、インターネット投稿用にはあまり使われません。
パパ活盗撮:狙われやすい女性の特徴
盗撮者の多くは、パパ活初心者の女性を狙います。プロフィールなどに「始めたばかり」「慣れてません」などと書くのは人気を集めますが、防犯のためにはおすすめできません。そのほか、大学生などの若い女性、大人しそう・真面目そうな女性も被害に遭いやすいです。
特に清楚系の若い女性との性行為を盗撮した動画は、アダルト動画投稿サイトでも人気を集めやすいですから、該当する方は注意しましょう。
まとめると狙われやすい女性は、以下になります。
- パパ活初心者の女性
- パパ活に慣れていなさそうな女性
- 大学生などの若い女性
- 大人しそう・気の弱そうな女性
- 真面目そうな女性
- 清楚系の女性
パパ活盗撮:実際にあった事件・トラブル
パパ活で盗撮は非常に横行しています。しかし、表沙汰になるケースはほんの一部。氷山の一角どころか先端だけです。ここでは、そのうちの3件の事件を紹介しましょう。
アングラ系ユーチューバー盗撮事件
2018年の事件です。アングラ系ユーチューバーを名乗り、性風俗や出会い喫茶、ハプニングバーなどに潜入して盗撮を繰り返したH(30代)が、十数人の女性との顔合わせ場面を盗撮し、「パパ活女子の実態」というタイトルでYouTubeに投稿しました。
顔は薄く隠されていましたが、知人が見ればすぐに分かるレベル。しかも音声はそのまま加工なく流されていました。学校や職場はかぶせ音で隠されていましたが、パパ活経験、恋愛経験、男性経験その他、家族や日常生活の話などはそのままで、個人情報も含まれていました。
知人からの連絡で知った当事者の女性数人がYouTube運営サイドに通報し、現在ではアカウントが削除されています。しかし、パパ活が知人に知られてしまった女性の被害は回復されません。
性行為場面の盗撮トラブル
編集部員が以前の取材で知り合った女性から聞いた話です。
アプリでパパと知り合い、2回目に会った時にホテルに誘われて大人をすることになりました。真面目で優しそうな40代ビジネスマンだったので、安心してOKしたそうです。
しかし、ホテルに入ってみると、少し態度がおかしくぎこちない。シャワーに入っている時に男性がいろいろ動き回り、ガサゴソと音がするのが気になったそうです。しかもシャワーから出てみると、机の位置が移動されていたとのこと。
そのまま、「こっち来て」と言われて棚の前に移動させられ、バスタオルを取られてエッチなことをされました。見ると、目の前の棚の上には彼のカバンと、その上に不自然に積まれた服が──。
ベッドに移動すると、ベッド近くに移動されたテーブルの上には彼が持っていた手提げの紙袋が置かれています。さすがに怪しいと思い、彼の制止を振り切って紙袋の中身を調べると、中から小さなビデオカメラが出てきたそうです。さらに棚の上も調べると、レンズをこちらに向けた録画中のスマートフォンがカバンのポケットに入っていたとのこと。
彼を問い詰めると「後で自分で観て楽しみたかった」と言ったそうです。警察に届けると言ったところ、彼は謝罪し、最終的に目の前で動画データを削除したうえで、5万円を追加して支払う条件で決着したとのことでした。
性行為場面の盗撮・脅迫事件
2021年の事件です。ある女子大生がアプリでパパ(М・50代)と知り合い、一度大人の関係を持った数日後、Mから「また会おう」と呼び出されました。行ってみると、盗撮した性行為の動画を見せられ、「学校にばら撒かれたりネットで流されたりしたくなかったら言うことを聞け」と脅され、対価なしに体の関係を強要されました。
体の関係の強要は数か月に及び、徐々に要求もエスカレート。耐えきれなくなった女性は警察に相談し、Мは強要罪で逮捕されました。民事での賠償請求も係争中です。
パパ活での盗撮被害予防のためのチェックリスト
これまでの解説と重なる点はありますが、盗撮被害に遭わないためのチェックリストを作成しました。ぜひ活用してください。
- 相手のスマートフォンの所在が分かるか
- スマートフォンのカメラがこちらを向いていないか
- カバンや荷物が不自然な場所に置かれていないか
- カバンや荷物に穴が開いていないか・レンズが見えないか
- 周囲に不審な人物はいないか
- すでにチェックインが済まされた部屋ではないか
- 部屋に不審な箱・紙袋・充電器・ACアダプター・火災報知器はないか
- 相手の態度に不審な点・不自然な点はないか
- 自分のシャワーやトイレ中に相手に不審な行動はないか
- シャワーやトイレで離れた前後に部屋に変わりはないか
- ベッド周囲に不審物(カバン・服・荷物など)が置かれていないか
- ある特定の場所に自分を誘導しようとしないか
- 行為後のシャワー中に機器を回収したり録画を確認したりするなどの行動はないか
※相手の自宅は絶対に避ける、ホテルがチェックイン済の場合も避ける。
もう一つ予防に役立つ情報として、盗聴器を発見する機器を紹介しましょう。無線電波をキャッチして盗聴器・隠しカメラ・GPSなどを検知する機器で、5,000~7,000円くらいで購入できます。画像は暗闇ですが明るい場所でも使用可能。ただし、インターネット接続でない機器は検知できないのと、スマートフォンは盗撮の有無にかかわらず反応してしまうという難点があります。
盗撮を発見したら…
「パパ活中に盗撮を発見したらどうするか」は、対応が難しいケースが多いです。証拠を押さえるのが困難ですし、相手が逆ギレしたり、場合によっては暴力を振るわれたりする可能性があります。ここでは屋外・屋内のケース別に対応を解説していきましょう。
まずは、盗撮がどのように法令で規制されているかを説明します。
盗撮行為の法規制
盗撮は「被写体となる人間の了承を得ずに勝手に撮影を行うこと」ですが、これだけでは犯罪ではありません。盗撮を取り締まる法令には、都道府県の「迷惑行為防止条例」がありますが、下着姿や裸などを撮影しない限り抵触しないのです。
ただし、盗撮した動画をインターネットで流出させた場合は、下着姿や裸はもちろん、顔合わせの場面であっても、肖像権の侵害、プライバシーの侵害、公表罪、わいせつ物頒布等罪、名誉棄損罪などの犯罪になります。詳しくは警察や弁護士に相談してください。
屋外で盗撮を発見したら
盗聴器を発見したらどうすればいいのか?疑わしい場合と確実に発見した場合に分けて紹介したいと思います。
■疑わしい場合
顔合わせや会食などの屋外の場面で疑わしいと感じた場合、「会社や家族からの急な呼び出しがあった」「家族が救急車で運ばれた」などの理由をつけて帰るのがベストです。その際、アプリの運営者に通報されないよう、途中で帰ることを丁重に謝り、お手当をもらっていたら返しましょう。
席を立つほどの確証が持てない場合は、「まさか、隠し撮りなんかしていませんよね……盗撮が多いと聞いていて不安になってしまって」などと牽制して、相手の様子を見るのも手です。
挙動がおかしくてさらに疑わしい場合は、「ごめんなさい、今日はちょっと帰らせてください」と言って帰ります。お手当を返して席を離れてから、相手をすぐにアプリ運営者に「盗撮の疑いあり」と通報しましょう。相手もすぐに通報するでしょうから時間の勝負です。
それでも席を立ちにくい場合は、「ごめんなさい……心配性で」などと言いながら、マスクを付けたり、席をずらしたりして、少しでも盗撮から身を守りましょう。
■確実に発見した場合
確実に盗撮を発見した場合は、疑わしい場合と同様に何らかの理由をつけてすぐに帰ってください。不本意でしょうが、逆ギレされたり通報されたりしないよう、謝ったうえでお手当を返したほうがよいでしょう。そして、席を離れたらすぐにアプリ運営者に通報します。
前述の通り下着姿や裸の盗撮でない限り、インターネットで流通させなければ犯罪は成立しません。相手を問い詰めると不愉快な思いをしたり通報されたりするだけですから避けた方が無難です。
屋内で盗撮を発見したら
下着姿、裸、性行為などを盗撮された場合は、確実に犯罪行為です。しかしカメラが隠されていても動画を確認しないと証拠にはならないため、証拠をつかむのは難しいケースが多いでしょう。相手を激高させると危害を加えられる恐れすらあります。
この段階で警察に連絡しても、出動してくれるケースは少ないですから、まずは自分の身の安全を第一に考えます。
先に相手にシャワーに入ってもらうなどして、その間にカメラやスマートフォンを探すとよいでしょう。相手がシャワーから出る前に、すぐに逃げられるように服を着ておきます。できればドアの鍵を開けておきたいところです。
確実に盗撮機器(カメラやスマートフォンなど)がある場所が分かっているのであれば、シャワーに入らずに服を着てすぐに逃げられるようにしたうえで機器を押さえます。
盗撮機器を見つけたら、ます動画を削除させましょう。ただし、相手を激高させてはいけまあせん。淡々とした口調が望ましいです。
その後、警察に通報するか、示談金で解決とするかは相手との話し合いで決めます。証拠と身の安全のため、一部始終をスマートフォンで録画・録音しておくのがよいでしょう。ホテルには必ず防犯カメラがありますから、相手が逃げても警察に捜査を求めることができます。
盗撮機器が見つからなければ、残念ながら対応は難しくなります。相手を問いただしても、しらばっくれる可能性が大きいです。「荷物を見せて欲しい」「一緒に警察に行こう」などと言っても応じない場合がほとんどでしょう。
インターネット上で盗撮動画を発見したら
サイトの運営者に通報して動画を削除させます。肖像権の侵害、プライバシーの侵害などの対象になりますから、対応する運営者が多いです。下着姿・裸・性行為の場合は、確実に犯罪行為ですから、警察にも通報しましょう。
パパ活における盗撮:まとめ
ここまで、パパ活で横行している盗撮の手口や方法、実際の事件、予防や対策について紹介してきました。ご覧になった女性は、パパ活が怖くなってしまったでしょうか。
ただし、盗撮が横行しているとは言っても、そんなことをするのはごく一部の人間。実際にパパ活女子に話を聞くと、「いいパパが多かった」という感想が大半で、盗撮被害の話を聞くことは非常に稀ですから、過度に怖がる必要はありません。
パパ活を限らず、知らない人同士が出会うマッチングアプリや出会い系にはリスクが付き物です。様々な危険を想定したうえで、相手をよく観察して慎重に行動し、うまくリスクを回避してくださいね。